満足度★★★★★
鑑賞日2018/04/20 (金) 20:00
「行灯パブ ろびっち」の意味が解らなかった自身がはずかしいなあ。
ビールに、ウォッカおいしくいただきました。やはり、観劇の楽しみと言えば、日本の伝統としてはやはり飲食は重要だと思います。その点、粋に解禁いただけた夢幻社さんに感謝。音頃な価格というのも助かります。
さて舞台です。
オリジナル作品「たばこのがいについて」
食べ物の好き嫌いが激しい男と、タバコ嫌いな女。
男は、自身を束縛する女に辟易し、女は結婚の決断を下さない男に憎しみさえ抱いている。
ましてや、女はタバコ嫌いで、男はヘビースモーカーときている。
そこには殺意までが交錯しており、その殺意のトリガーは、まさにタバコ。
そう、タバコの害はそこにある。
殺意をそらしながら、お互いにの会話は進むのだが、結末は、、、
ピラニアの話の件は、かなりシュールで、獰猛なまでの食欲と、おとなしい性向は、男比喩で、それを飼っている女は男を飼いならそうとしている女の比喩なのかな。
三輪穂奈美さんは、役を演じる時と普段の装いとのギャップがすごいですよね。
次は、チェーホフの「タバコの害について」
以前、柄本明さんの同舞台を拝見して、その容姿はすごく印象に残っているのに、芝居の内容は一向に記憶に残っていない。はて、こんな内容だっけ、という感じで観劇。
いやあ、オリジナルもいかがわしさ満載でしたが、こちらはもっと満載。
演壇後ろのフライヤーを想起させる屏風と、わざわざ持ち出される妻を模したマネキン、最後に降り注ぐ言葉の雨。
「ああ、自殺生活」でも経験したけれど、益田喜晴さんがこちらに向かってくると怖いよーー。こちらに話しかけているようで、視線が全くどこかに行っているから、どう反応してよいのか、自己存在が失われるような不安を覚えるのですよ。
ただただ、不安を抱かせる1時間半でした。
でも、そこが中毒性を持つ夢幻社の魅力なんだよなあ。