R老人の終末の御予定 公演情報 ポップンマッシュルームチキン野郎「R老人の終末の御予定」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/04/19 (木) 14:00

    価格4,000円

    そんなものも!?なものまで擬人化するナンセンスさとギャグ満載な一方、哲学的だったり心温まったりなテーマも謳うのはPMC野郎の得意とするところだが本作はその真骨頂にしてロボットSFに挑戦。よってそちら方面の知識があるとより楽しめるし深読み・誤読の余地もたっぷり。
    もちろん衣装(貴ぐるみ?)の完成度やギャグのクオリティも高く、現時点での最高傑作かも。

    ネタバレBOX

    まずは自分の死後に相手が落胆しないよう老夫婦が互いに自分そっくりのロボットを……というところにO・ヘンリー「賢者の贈りもの」を連想。
    他に観ながら連想したのは以下の作品。
    ・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」:対立した2つの派閥に所属する男女の愛
    ・チャペック「R.U.R.」:人間が極端に減りロボットを修理できる人材がみつからない
    ・超時空要塞マクロス:初めて音楽というものに接して感動する
    ・鉄腕アトム「青騎士の巻」、虚飾集団廻天百眼「死ぬ機械」:ロボット三原則に反して人間を傷つけるロボット

    ロボットに感情は宿るか?という時点からずっと進み、どうにも修理ができなくなって迎える「死」の後を考えていよいよ修理できなくなったら何が残るか?何かを残せるか?を語るロボ夫婦という発想は斬新であり、昨年秋ごろに複数あった「死後も人間の記憶をICチップなどを使って残したり他者に移植したりする」ネタの芝居の裏返しか?とも思った。
    さらに、被弾して修理の見込みがない妻を破壊してから自分も破壊するロボット、というのは「ロボットの安楽死」であり、いろいろと考えさせられる。

    弟の遺体を食べることで生き残った兄から弟の霊視を依頼された心優しき霊能力者のエピソードなど、独立した短編にできそうな話を惜しげもなく使うのはゼイタクだなぁ。

    あと、いろいろヤバくて(笑)ひたすらナンセンスな開演前パフォーマンスが実は本編とリンクしているのはまんまと一本取られた感覚。

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    2018/04/24 16:32

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