ヘッダ・ガブラー 公演情報 シス・カンパニー「ヘッダ・ガブラー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    前日観た「百年の秘密」が60年くらいのスパンの物語だったのに対して、こちらはたったの2日間です。登場人物も少なくもちろん時系列に沿って話は展開しますので何も混乱する要素はありません。
    時間は75分+15分休憩+60分くらいです。

    物語を簡単にまとめると「主人公ヘッダが様々な制約から心の飢餓感を解消することができず、愚行の末に破滅していく」ということになるでしょうか。

    舞台装置としては床から舞台の天井まで5-6メートルもありそうな大きなガラス窓が印象的でした。

    観客は男女半々で年齢も20代後半から70代まで広く分布していました。割合としては60代以上が多いのはイプセンの戯曲ということに安心感を覚えるのでしょう。

    ネタバレBOX

    物語は5か月間の新婚旅行を終えて新居に帰ったところから始まります。
    これは学者であって(であるから?)単純な好人物と長期間同行し、退屈の限界に達していることを表しています。その後の展開はcorichの説明に詳しく書かれています。

    俳優さんは癖のある方が揃っていて何かをやってくれそうな期待が高まります。

    寺島しのぶさんは不安定な心を抱えて本人もわからぬまま最終地点に突進してしまう様をしっかりと表現します。

    しかし、小日向文世さんにこの能天気な旦那の役は単純すぎたのではないでしょうか。彼がやる役なのだからどこかで心の闇が顔を出すのではないかと余計な期待をしてしまいました(私の偏見かな?)。

    池田成志さんも本領を発揮する場面のない役のような気がしました。役作りの途中なのかもしれませんが。

    家政婦役の福井裕子さんの凛とした立ち居振る舞いには感動しました。この年齢になって初めてできる役をしっかりとこなしています。

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    2018/04/12 05:04

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