平穏に不協和音が 公演情報 演劇企画集団LondonPANDA「平穏に不協和音が」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    想像していた以上に、沢山笑わせてもらいました!あっという間の80分!
    あの夫婦の会話内容が、もしも現実に起こってることなら、かなり重い内容かもしれません。
    でも、俳優の技量と、脚本・演出の妙、音楽と舞台美術の技巧が組み合わさって、上質なコメディに仕立ててありました。
    自分自身の結婚観や性癖と、改めて向き合う良い機会にもなりました。
    "interesting"と"funny"のどちらの意味でも面白いお芝居でした!素敵な舞台をありがとうございました。

    ネタバレBOX

    上演台本の販売はなかったので、それがちょっと残念だった。

    序盤で出てきた台詞が、中盤や終盤で出てきていて、まったく意味や響きが違って聞こえたのだ。
    そういう変化を文字でも追ってみたかった。

    またの機会にぜひ販売して欲しいです。

    思い出しつつ書いているので、展開が微妙にちがうかもしれません。

    SNSで、息苦しい、という感想をよく目にしたきがする。

    個人的には、清潔な舞台美術と空間の広さのおかげか、あまり閉塞感は感じなかった。

    フィクションとして楽しめる距離感の舞台のつくりだったように思う。

    近頃の話題に乗るつもりはないのだけど、
    観劇している間ずっと、まるで土俵のようだなあ、と思いながら、
    床に敷かれている真っ白いフローリングをみていた。


    第一幕は、よくあるパートナー同士の諍いだな、という印象が強かった。

    予定調和な印象を受けたので、話の筋も追いつつ、俳優の技能や演出に注視した見方が出来た。
    ああ、先に土俵を降りたのは、女性の方だったのかあ、という印象が残っている。
    距離をとる、という言葉のほうが正しいのかもしれない。

    会話の押収に合わせて、相手との距離が遠ざかったり縮まったりしていた。
    逆に、否定的な言葉を投げかけているのに、体は関心を示してるように見えたりした。

    感想を眺めていて「女性の支離滅裂さ」っていう言葉にひっかかりを覚えた。
    私が女性だからだろうか。

    “一般的”に、女性は右脳、男性は左脳の働きが強い傾向があるらしいと聞いたことがある。

    改めて調べてみると、この仮定もちょっと違うみたいだ。右脳が発達しているのか、左脳が発達しているのかは、個人によってちがいがあるようだ。

    女性は右脳と左脳をつなぐ脳梁が太いため、左右の信号のやり取りのバランスがよく、両方をうまく使いこなすことができるらしい。
    男性の場合は、右脳と左脳をつなぐ脳梁が細いため、役割分担が非常に明確で、どちらかが優位に働いているケースが多いみたいだ。

    女性は注意散漫になりやすいが、マルチタスクが得意。
    男性は周りが見えなくなりやすいが、集中力がある。
    とも言い換えられるかもしれない。

    どちらにしろ、感覚的な思考に傾きやすいひとと、論理的な思考に傾きやすいひとがいるらしく、そこに優劣はないとは思うのだけれど、理解出来ないことを「支離滅裂」と一蹴するのは、なんだか、学びの機会を自ら手離している気がしてしまって、勿体ない。


    第二幕から、話の内容というか、暴露され始める内容が面白すぎて、ゲラゲラ笑いながら観てしまった。
    観劇後に、遠藤が笑うたびに暖まっていた会場の空気が冷える~と言われたが、大河原さんのつくる芝居が面白いのがいけないのよと心底思ったし、嬉しそうに言う笑顔にこっちも苦笑してしまった。

    男性が女性用下着を着けるシーンを目の前で見せつけられるという謎の初体験をパトナホールで迎えるとは流石に思ってなかった。
    身内の女装姿をみる経験が何度かあり、あれほど萎えるもんはねえと思っていたので、夫がブラジャー付けだしたときの妻のドン引きぶりに共感しつつ観てました。


    ブラジャーの付け方は懇切丁寧に演出が入ったらしい。

    気になりすぎて終演後のロビーでいの一番に演出家に聞いたら、自信満々に答えてくれた。「あの付け方がぜったい一番面白い」
    もうほんとツボでしたあの付け方。
    いやいや、しかも、そうつけるんかい!後ろに回すのね?!
    几帳面か!と、ブラジャー付けるたびに大笑いしてしまった。

    英語字幕は最前列で見上げると首が疲れるしほとんど観てなかったけど、妻の暴露話のときは役に立った。
    いや、そもそも英語字幕を追えるほどの英語力もないのだけれど。

    アーアーアー聞こえなーいって耳を塞いで逃げ回る夫の動きが可愛かった。
    タイミングよく弾頭ぶち込む妻の潔さに痺れた。
    アヤノさんは綺麗だからいいけど、私も容姿に自信があって、割り切ることが出来たなら、男に貢いだり、カラダ売って男から金巻き上げてみたいななんても思った。人目が気になるからやらないと思うけどね。

    第三幕は、夫の後輩が死ぬことへの暴露が印象強く残っている。
    社会的な死も暗喩してるように感じた。

    才能ある後輩を妬む気持ちは誰でもあるし、生意気なら死すら望むのも無理のないことだとも思った。
    土俵で闘い続ける以上、相手が土俵から転がり落ちる姿は、見ててスッとすんだろうなあ、と共感をおぼえた。

    後輩が落ちたさきは、地獄だったのだろうか。天国だったのだろうか。
    まあ、その場の環境の印象なんて、案外コロコロ変わるもんだろうと思う。

    私は、私の社会から誰かがいなくなっても、元気でいてくれたら、嬉しいなと思う。
    私から離れてしまった誰かも、そう思ってくれてるといいなと思う。

    親が仲良いので、結婚もいいなー、と、フツーに考えてたタイプです。
    けど、相手が望むなら、どんな形であれ、一緒にいていいとも思ってるんです。

    妻、恋人、友達以上恋人未満、友達、その他、ここに書くのは恥ずかしい関係でも。
    相手がそれがいいって言うのなら、私の出来る範囲で、その形におさまりたいと思っている。

    妻、いや、もうアヤノねえさんと呼びたい。
    アヤノねえさんほどのぶっ飛んだ趣向は持ち合わせていないけど、一緒に飲んでみたいなあ、とはすごく思った。
    鑑賞するモノの趣味がネジがちょっぴり外れてるとこが好きです。私は見ないんですけどね。
    汚い感じのほうのやつはちょっと試し見して、無理……と思ってしまいました。

    初婚童貞は自分もめっちゃいいと思いました。
    童貞を揶揄する風潮ほんとなくなればいいのに。
    初めての相手って嬉しいし、可愛いなあと思いますよ。
    経験浅い耳年増未婚処女が言うのも何なんですけど。
    この歳で処女ですって言うの恥ずかしいな。未開通です。

    こういう話がしたいなと思ってくれたアナタは、いつか飲みにでも誘ってください。
    一通り暴露し合ったら、ちょっとだけ距離が近づくかもしれません。

    仲睦まじいふたりのやり取りのあとに、あのラストシーンだと、ちょっとショックが大きかったひともいたみたいですね。

    個人的にはまあ、かなりフィクションとして観ていたせいか、起こりうる未来だよなあと、冷静にみている自分もいました。
    茫然とハッピーバースデーソングを歌う姿に、ちょっと興奮もしていました。
    サディズムとマゾヒズム、どちらの趣向からくる興奮なのかは、ちょっと分らなかったんですが。

    前向きに楽しむ気分で観ていたせいか、これは、リョースケさんの自立のための過程のワンシーンなのかもしれない、とも思いました。
    いつか、3人で笑う姿に出会えるのかもしれない。
    こればっかりは、巡りあわせだったり、お互いの譲歩や理解が必要だな、とも思います。

    最後に、素敵な夫婦のふたり芝居をみせていただいて、ありがとうございました。
    何年かあと、自分の立場が変わった頃に、また触れたいお芝居だなあ、と思いました。

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    2018/04/06 20:55

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