満足度★★★★★
平原綾香/柿澤勇人/駒田一/木村花代/島田歌穂の回を観劇(80分+休憩25分+70分)
歌、ダンス、舞台装置が高度に完成され融合していて圧倒されました。
今までの私の基準では星は6つは必要です。どこにも文句のつけようがありません。絶対のお勧め。
出口へ向かう途中で、おじさんも、おばさんも、お兄さんも、お姉さんも、子供も、みんなニコニコという絵に描いたような幸せなミュージカルでした。ひねくれジジイの私としてはあまり使いたくない表現ですが他に書きようがありません。
あらすじはご存知の通り「厳格な父親に反発していたずらをする子供たち。躾係にやってきた宇宙人(?)メリー・ポピンズは数々のマジックで一家の綻びを繕って去って行く」というところでしょうか、ここを押さえておけば観劇には十分でしょう。もっと詳しく調べたほうが楽しみは増えます。映画をレンタルして観ておけば相違点を探す楽しみもあります。子供の身長を測るところは小さい点ですが映画を観ていないと意味不明でしょう(巻き尺に性格が表示されるのですが舞台では工夫してそうやっていたとしても見えません)。
歌とダンスの凄さというのは想像がつくでしょうから舞台装置の凄さを少し書いておきます。まずオープニングの舞台上は一家が住む家の前の通りです。家は平面の書割で、なんとも安っぽいなあとがっかりしていると、その家だけ前に出て来て中央から両側に開くと居間のセットになるのです。目の錯覚かと思うほどの鮮やかさです。子供部屋になったり、公園になったり、セットが次々に変化していきます。舞台裏はどうなっているのか見てみたいものです。ワイヤーでの天吊りも何度か効果的に使われます。フィナーレ直前にはそこまでやるかと唸ってしまいました。
始まってちょっとしてから観客席にライトが当たるので、どうしたのかと見回していたら、その隙に舞台にメリー・ポピンズが現れていたなんてこともあったので、舞台から目を離してはいけません。
終盤からカーテンコールにかけて、ここまで盛り上がるのは私には初めての体験でした。これからリピーターが増えてくると大変なことになりそうです。