満足度★★★★
しっかり見応えありました、2時間20分。
煌びやかさとドロドロを併せ持った吉原遊廓の世界。
この世界観を時代劇の様式に囚われず、むしろぶっ壊すくらいの勢いで描かれたロックな女達のドラマ。
演技に深みを加えて濃縮すれば公演時間は今より短縮可能なのでしょうが、ひとつひとつのシーンを丁寧に、人物ひとりひとりの心情をしっかり伝えたいという演出意思が強く感じられ好感、結果観劇初心者にはかなり優しい創りになっていたともいえます。
何よりライブハウスさながらの生バンド&パフォーマンスまで満喫でき、本来の小演劇で提供される容量を遥かに超えたそのサービス精神。
艶やかな着物姿での振り付け激しいダンスシーンは、場の盛り上げだけにとどまらずストーリーの意味合いにも深く関わり、作品に大きく貢献する存在。
特にそのダンスシーンでは、前半の活気溢れる花魁の華やかさに、後半では吉原の闇が加わっていく表現変化のテクニックが絶妙でした。
この内容を1日2公演!う~ん、若さと気迫のなせる業としか言いようがないですね。