満足度★★★★
撮影スタジオに集まった5人の同窓生。
高校時代に起きた大事件や、直近の殺人事件等、きな臭い話題に縁のある面々。
事件の真相解明が軸になっている様にも見えますが、実際の見どころはその話題についてやり取りする彼等から滲み出る人間性にあった様に思います。
公演時間が比較的短いにも関わらず、全くそう感じさせない密度の濃さ。
とにかくしゃべる。5人揃ってもしゃべるし、誰かが抜けてもしゃべる。
その場に居ない人の噂をする事で露わになってしまうのは、噂されている人物より、むしろ噂している当人の人間性ではないかと思えて、どこか怖いものが残りました。
そして5人が集められた本当の目的も怖い。
気になるところは、役者さん達は登場人物の役柄ほどにスレてはいないと思われ、こんな台詞を言ってはいるけれど本当は良い性格なんだろうなーと、どこか想像できてしまうところでしょうか。
いい子達ばかりだと思っていたらラストでドスンと落とすタイプの内容の方がしっくりきたかもしれません。
どちらにしても劇団として伸びていく貴重なワンステップの意義は感じ取られ、実際、演出・役者さん達の持ち味の良さは本流以外の所からもポロポロこぼれ出しており、今後のまた違った角度からの作品も観てみたいと思いました。
2018/03/18 21:27
2018/03/18 11:06
しかし演劇は面白いもので、伝わってくるのは公演全体から発信される全ての要素です。
その受け取る内容は、創り手からすると違った形の場合もあるかもしれませんが、私には今回「演劇に取り組む姿勢」が一番印象的でした。
この「姿勢」は演劇のみならず全てに通じる大切な心だと思います。
今回は本当にありがとうございました。