ものかくものども 公演情報 夢幻舞台「ものかくものども」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     所謂作家にも幾つかのタイプがあるのだが、理詰めで作品を構築してゆくタイプと、キャラと設定を決めるまでは、精巧な構造物を組み上げるような作業をしても、その後は、キャラの作品内での自由な動きを大切にして、作家の自意識の中では殆ど自動筆記感覚で書くようなタイプなどである。

    ネタバレBOX

    今作の主人公も作家である。而も作家によって生み出されたキャラクターが反乱を起こす。
    さて、作家によって書かれ創り出されたキャラクター達は、無論、各々の個性を持ち、それぞれの宿命を背負って与えられた条件を生きてゆかねばならないわけだが、彼らが自分たちの自己認識を持ち作家という自分達の生きる世界と自分達自身を作った存在との関係を知ったとするとどういうことになるか? というような興味深い疑問を梃に作品構造をメタ化しつつ、作家が彼の生み出したハズのキャラ達と対話を交わせることによって対等性が担保されてしまうと、作家の位置は、必然的に作中人物たちの影響を受けることになるが。
    ここにもう一つハイレベルなメタ化が行われているとしたら? 
     舞台美術の抽象性が見事に生きている。照明のセンスも良い。役作りは、矢張り若いと感じさせる点はおおかったものの、仕方あるまい。

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    2018/03/11 12:39

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