殺しの神戯 公演情報 虚飾集団廻天百眼「殺しの神戯」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/02/27 (火) 19:00

    座席1階2列

    アンケート用紙を見ると「なぜ、今回の公演をご覧になろうと思われましたか」との回答の選択肢の1つに「ザムザ阿佐ヶ谷だから」とあった。これは言いえて妙。早速〇をつける。
    そうだよなあ、私が観るザムザ阿佐ヶ谷での芝居って、月蝕歌劇団、緊縛夜話、B機関、ザムザで観る劇団には否応なき独特の匂いがあるものなあ。本能が呼ぶのかな。(単なるエロ・グロ趣味?劇団の皆さん、怒ったらごめんなさい)

    さて、宗教の力をもってして殺しを請け負う殺し屋たち、彼ら彼女らには序列があってNo.で呼ばれている。この設定にして、「殺しの神戯」というタイトルからしても、鈴木清順監督「殺しの烙印」を意識したものは自明。

    ただし、話は殺し屋同士の序列争いにいくのではなく、平将門の怨霊が封印の緩みから禍々しい霊力を導き出し、その霊力の化身"桔梗"を、No.4"歩き巫女のサロメ"が東照宮まで護衛して連れて行くという話。その先には、様々な思惑で、殺し屋たちが立ちふさがり、"桔梗"とNo.4"歩き巫女のサロメ"をなきものにしょうとするが、ついに世界は、、、という話です。

    それぞれ、殺し屋は二つ名を持っているのですが、No.2は確かにストリップの名の通りストリップでしたが、No.3はポールダンスなのに、ポールないじゃない、というのが観客の当然のツッコミ。
    さて、舞台の評価ですが、いやあめくるめくなあ。皆さんエログロを強調されていて、その通りなのですが(今回、あまりグロは感じませんでしたが)、地獄と現実の狭間を取っ払い、観客を双方の狭間で引き摺り回すがごとき物語展開は見事です。だからといって、物語が混沌としたり破綻したりすることはなくて、ちゃんと対決は対決として成立させているし、桔梗の児童性と禍々しさはうまく表現されているし、見終えたときには一服の清涼感さえ感じる、整然としたお芝居でした。

    前説で、かなり客席に水ものが飛び散るとのことで、2列目の私は身構えましたが、月蝕歌劇団ほどではなく一安心。(とはいえ、もっとやって欲しい、という意味ではありません)でも、どちらにしても、洗濯大変そう。

    ラストの生首が、ドラマ「アンナチュラル」の井浦新にそっくりなのは、笑えました。

    また観に行きます。

    ネタバレBOX

    ラストに全てが地獄に飲み込まれてしまう、あるいは地獄と現実の境目がなくなってしまう、といった展開は、大仰なようですがかなり見ごたえありました。

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    2018/02/28 12:15

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