沈黙の音 公演情報 演劇企画アクタージュ「沈黙の音」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    チラシの説明…ある地下室で起こった男の事故死 はたして男の死は本当に事故死だったのか。彼らを待ち受ける真相とは…とミステリー風であったが、内容的にはサスペンス劇に近い。彼らとは、実際に登場しない”死体”を含め6名であるが、”沈黙”の死体によって崩壊していく人間関係の”音”が聞こえてくるようだ。
    (上演時間1時間20分)【Bチーム】

    ネタバレBOX

    舞台は死者の自宅の地下室。そのイメージはコンクリートむき出しの壁、上手側にソファー、ダストまたは排気口、下手側奥に外への出入り口の階段があるが、今はその蓋(扉)に鍵が掛かっている。客席寄にテーブルがあり雑多な小物。そして地下室にトイレが…。上演前は立ち入り禁止のテープ、死体があったことを示す跡。

    暗闇の中で目覚め…何処にいるのか、今何時なのか、という日時場所が解らないまま其処に居る人物紹介が始まる。見知らぬ同士、何故ここにいるのか、そして密室という特別な状況下で疑心暗鬼になっていく心理状態を描く。その不安と焦りのようなものが怒声に表れる。サスペンス風に緊迫と緊密な関係性が次々と明らかになっていく。

    密室ミステリーの謎解きを期待したが、登場人物それぞれに殺人動機のようなものが見え始め、互いに疑いと詮索の目を向ける。その動機に基づく、各人の心理状態をシュミレーション回想として挿入してくる。その時に死体が生前の姿として現れるが、それはもう一人の登場人物が…。当初ミステリーとしていた密室が案外簡単な、というか元々密室では無いような。
    男の死を巡り虚々実々の会話が繰り広げられるが、時にまったく関係ない方向へ誘導するのは、観客操作であろうか。例えば「News23」が始まる時間帯のこと、ペットボトルの差し入れの如くである。

    ラスト…ある登場人物へスポットライトが朱色、まさに血に塗られたようで、そこに佇んでいる姿は狂気の様。そして流れる音楽が印象的であった。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2018/02/16 21:11

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