満足度★★★
階層の差はありながらも、どちらも「閉じ込められ」、閉塞し、鬱積した悶々たる気分をもつ2人が惹き合い、共に生きようと決意する。
劇中は、テンポ良く展開し、その中での「笑い」と、逼迫した2人の行く末が両輪となって進む。
すまないと思うが、前半は、上演予定時間が早く過ぎないかと祈るばかりだった。それは、筋書きが・・・ということではなく、俳優さん
の台詞がも、あまりにも早く、それでいて語尾がはっきり聞こえない滑舌の悪さ。そしてそれ以上「退屈」にさせたのが、「間」のない、
単調な台詞のかけあいだ。
だから、個性的な俳風のみなさんが、みな同じ顔に見えてきてしまう。
前半は、そんなことを考えながら、何度も腕時計を見てしまった。
それでも後半は持ち直してきた。ストーリーがめまぐるしく展開されはじめてきたことが要因ではあるが、この主人公の2人がどうなるのか、気になってきた。
しかし、2時間10分はきつかった。
2つ注文。
①やはり、早口で饒舌のオンパレードは飽きてしまう。「間」が必要な劇団だと思った。
②笑いをもっと発掘してほしい。①とも関連するが、大きな声、が笑いをとる1番の手腕では、飽きられるのも早いと思った。
注文ばかりで申し訳ないが、個々の俳優の演技力は、かなり高いと思う。
さらに輝くためには、上の①②が必要だろう。
最後に。物語自体は嫌いではないです。ぜひ、もっともっと背伸びしてほしい。