満足度★★★
鑑賞日2018/02/09 (金) 19:30
旧ユーゴスラビアが民族的対立から崩壊し戦争となる過程を、日本人のスポーツライター(モデルあり)と天才的サッカー選手の目を通して描く。Ammoの特徴として、個々の場面は丁寧に描けているのだが、全体を通して、何故その題材を描くのか、という点が明白でないということがある。今回も、いい芝居だと思いつつ、何故ユーゴスラビアの問題を、という疑問が消えない。また、民族的対立を描くのであれば、日本人が演じるのであるから、民族が一目見て分かるシンボルが欲しい気がする。唯一孤立した存在であるロマ族を演じた前園の秘めた思いの表現はなかなかのものである。