第3回 神奈川かもめ短編演劇祭 公演情報 神奈川かもめ短編演劇祭実行委員会「第3回 神奈川かもめ短編演劇祭」の観てきた!クチコミとコメント

  • 審査会もみた。

    一点、前投稿に訂正。「アンケート用紙が無かった」は誤り、チラシの間に挟まっていた(陳謝)。

    前稿で「地元意識」を毒づいたが、今回は神奈川からの選抜が2団体、実行委で司会もやるtheater045syndicateの中山氏による一人芝居と、昨年の勝者・チリアクターズ。結果は、前者が観客票を集めたものの戯曲選抜チーム(平泳ぎ本店)に一歩及ばず次点、後者は不評でタイトル戦に食い込めなかった。
    従って「yeah!」は起こらなかったが、それよりも空席の多さだ。後部3列ガラ空きは見た目も淋しく、途中駆けつけた黒岩知事とそのお付き数名が通路近くに陣取るのに利しただけで。。上演の回は私の観た回は盛況だったが、審査会こそ面白いし盛り上がりたい。

    さて審査会。今年は5名の審査員の顔ぶれも充実、初の中屋敷氏と松本祐子氏が入ってぐっと締まった。そしてお馴染みの成井豊氏、伴一彦氏、ラサール石井氏と、意見は多様ながら的確コメントで参加団体も頷いた事だろう。

    問題の得点システムについて、ここでも訂正一点。観客票が4団体の内<2>団体に投票するルールが「今回新たに」と前稿で書いたが、第2回もこのルールで、1団体のみ選ぶのは第1回のみだった。
    計算法も従来通りだが、今回は審査員が各人とも得点配分が20~30点とヒト桁という具合に、メリハリがついていた。恐らくそのような話が審査員内部であったか、主催側が内規的な取り決めをしたのだろう。
    にも関わらず・・審査員の間で1位だった(確かそうだったと思う)中国代表亀ニ藤が、総合点で次点に泣いた。観客票合計600点、審査員票は今回5名なので計500点。
    つまり、観客賞を取ったら、半ば自動的に「かもめ賞」(最優秀賞)も取ってしまう結果に終ったという訳だ。審査員票が全く無意味という訳ではないが、観客票1位と審査員票1位が別団体になった場合、換算法の決め方次第でどちらかに決まってしまう、というシステムの問題がどうしても浮かび上がってしまう。
    引き続き、改善を望む。

    ネタバレBOX

    以下提案。

    今の形を続けるなら・・
    個人賞は審査員により事前に決まっているので、まずはそちらを発表。そして集計結果を「じゃ~ん」と発表し、「観客賞」が授与された後、「さあ、ついにかもめ賞の発表! ××(観客賞受賞団体)はその勝者となる最有力候補という事になりますが、果たして、最も大きなトロフィーを手にするのか、それとも審査員票がこれを覆し、別の団体がかもめ勝者となるのか!?」、といった煽りの後ドラムロール、じゃ~ん! 「××、守りました!審査員席、う~ん○○氏は悔しがっています」もしくは「なんと○○、××を押さえて勝者に!」といった展開。つまり、「観客vs審査員」の対決要素を入れ、作り手である団体に代わってこの両者が競い合う(もちろん擬似的にだが)事で、「もう一度楽しめる」。遊戯性が高められる事は作り手にとっても本望ではないか。

    ただし、審査会というプログラムは審査員の発言が主導で進行し、バトルはそこから始まっていて、きちんと根拠をもった作品評価がなされていく。それがいざ得票の段になって審査員票の比重が軽いとなると、やはりよろしくない。投票という形でしか発言(意思表示)しない観客のほうが、二つの賞について授賞権を行使できる事実は、何か齟齬がある。

    従って、最もすっきりするのは、観客賞をやめることだ。
    個人賞授与のあと、審査員票が集計され、観客票と合わせた集計結果の発表と同時に「かもめ賞」の発表を大々的に行う、というので良いのではないか。意味の重複した賞が二つ続き、最優秀賞が二番目だと、いまいち盛り上がらない。審査員票が観客賞を覆した時のみ、何らかの盛り上がりはあり、そうならない場合、何となくしらけるのだ。(もちろん紳士的な観客により会場は受賞者への称賛で盛り上がっていたが。)

    もし観客賞を残したいなら、「かもめ賞」に含めるべき観客票は、審査員が5名だとすればもう一人の審査員分に換算した観客票を加える、という扱いがふさわしい。「観客無視では決めないぞ」というこだわりがあるなら、そういう形で残す。いやそりゃ少なすぎるよ、というなら観客賞をやめなさい。いい加減気づきなさい。・・という話。

    ゲームは面白く遊ぶためのルール改正をどんどんやるべきだ。

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    2018/01/29 12:18

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