ここから 公演情報 ソラカメ「ここから」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    当日パンフに主宰の江田恵女史が「『ここから』というタイトルは皆で決めました。この言葉はいろいろなことを連想させます」と記している。ここから始まる…同趣旨で作・演出の岡本苑夏女史も書いているが、本公演の内容はそれを心の迷い、彷徨するという形で表現している心象劇といったところ。
    (上演時間1時間10分)

    ネタバレBOX

    挟み客席で中央舞台の四方に、脚立・自転車の後輪部分・廃机・ゴザ、そして水道管(流水する)等の雑貨類が雑然と散らばっている。1カ所のみ台座・黒BOXが置かれている。廃墟のような場所を連想させるが、実は森の中だと言う。安心する場所らしいが、子供の時の秘密基地といった存在だろうか。
    登場人物は、高校生2人、教師とその連れ、機関銃を持った少女、ギターを持っていた少女の女性6名。

    上演前は小鳥の鳴き声など鳥のさえずり穏やかな雰囲気、ところが物語が始まると全員が舞台狭しと走り回わ回る。そして爆撃機であろうか飛行音が不気味に響く。何らかから逃げる、その理由(わけ)が分からない、戸惑いが苛立ちとして疾走する姿に表れる。途中、穴を見つけ入った時、時空間が異なるのかと一瞬思わせるが、現在進行形で爆音は心の内にある不安・焦燥・強迫観念のようなものから逃れるための自己暗示のようだ。ちなみに機関銃は自己防衛、ギターは未来への希望の象徴だろうか?ラストは全員が前進(希望)するという同一ベクトルで収束していく。

    心の内の世界(思い)は、一人ひとり違うもので表現し難い。何かを模倣・再現・コピーするのではなく、人々の営みの表徴を体現しているかのような公演である。雑然としたセットは心内の色々な葛藤など未整理状態の表れか?
    ラスト、上部の照明を太陽に見立て、それに向かって卒業式で見かける「呼び掛け」を役者の強い口調で叫ぶ。まさしくタイトル「ここから」スタートする、そんな決意が感じられる公演であった。劇団員だけの公演…その表現者(女優陣)の志が伝わる新春に相応しい舞台であった。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/01/27 11:28

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