満足度★★★★
年末の忙しない頭で臨んだ毎度オイスターズの妙ょー芝居、少々追いつけず途中睡魔に。
夜のタクシー営業、人通り少ない山あいの道に大きなカバンを片手に提げた女性、次に現れたのがやはりカバンを提げた男性、それから・・。我らが運転手は彼らが怪しいとギャァギャァ騒いでいる、その奇妙。人物らの会話の奇妙。
そして最後の登場人物が「この事態」の謎解きを担い、タクシー運転手(別の)として介入。冒頭からの設問であった「果たして彼らは幽霊か」(もしや騒いでる男本人が幽霊か)の答えが予期しない姿で解明され、信じてもらえなかった不本意が劇として溜飲を下げる「形」は、笑えもし、哀感も滲ませる。
不条理なのに「イイ話っぽさ」が匂う平塚戯曲のこれは成功例ではないか。
余剰を削いで、以前よりシンプルになったテキスト(と感じさせる演技?)も良い余韻を残した。