満足度★★★★
捨之介を阿部サダヲさんが演じる。
役の設定も衣装等もこれまでとは変えて、元忍びの捨之介として生き生きと走り回る姿はいかにもハマり役であった。
天魔王の森山未來さんと蘭の介の早乙女太一さんの華麗な殺陣や極楽太夫 松雪泰子さんの妖艶できっぷのいい極楽太夫も素敵だった。
個人的には粟根まことさんが演じた計算高い渡京と池田成志さん演じる贋鉄斎がお気に入りであった。
ふだん行き交う街から少し離れた劇場で毎日繰り広げられる物語は、ある種の祝祭めいて高揚感を誘う。
新機軸の箱に鉄板の物語を詰め込み、観客をたっぷり楽しませようとする気概が感じられる舞台だったと思う。