満足度★★★★★
「ジョルジュ」も聴いてきました。
クラシックにはまるで疎い私でもショパンの曲は知っています。しかし、演奏会に行ったことはありません。その程度の関心でもこの演奏にはノックアウトされました。座席の位置も良く、ピアノの反響板正面約10メートルで聴く一流のクラシック・ピアニストの演奏は想像を超えていました。一音一音の分離の良さ、流れの滑らかさ、強弱のレンジの広さ、すべてが初体験でした。演奏に精神を集中していると別世界に吸い込まれそうになりました(もちろん眠くなるのとは違います)。クラシック・ファンもジャズ・ファンもそしてオーディオ・ファンも楽しめるものだと思います。
オープニングはまず中島朋子さんがにこやかに登場し、感情たっぷりに話し始めると、ジョルジュ・サンドもこのように優美というか耽美というか魅力的な女性だったのだろうか、それならショパンがあっさり陥落し10数年も生活を共にしたのも無理もないという気にさせられます。ついで田中美央さんが顧問弁護士として魅力的な低音で入って来ます。ひとしきりメッセージの交換をすると、お待ちかねの関本昌平さんのピアノが颯爽とソロを取ります。中島さんをクラリネット、田中さんをコントラバスと思えば変則的な編成のピアノトリオです。もちろん同時に音(声)は出しませんが、なにかそういう一体的なユニットを感じました。
私の毎年末の行事にしたいと思います。