『OTHELLO-オセロ-』 公演情報 ルドビコ★「『OTHELLO-オセロ-』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    最近、オランダ版、新宿梁山泊版と観ての3つ目の「オセロー」でした。みなさん色々工夫していますね。ルドビコ★版をできるだけ感想抜きに他と比較してみます。かなり内容に触れるのでネタバレBOXに入れます。

    ネタバレBOX

    ルドビコ★版の最大の特徴は悪魔を登場させたことです。小さな効果として主要登場人物が増えます。島の劇団員もいるので通常より合計5人増です。もっともブラバンショーとロードヴィーコなどの兼任があるのでそこまでは増えませんが。大きな効果として常に舞台に二人の悪魔がいるため絵的に華やか(?)になります。またセリフの2重唱は神秘的な雰囲気を醸し出します。ストーリー的にはオセロの心の変化を悪魔のせいにできるので細かく描く必要がなくなります。

    ルドビコ★版はチャンバラシーンが満載です。結構激しいもので、おっと危ないという場面も少なくありません。オランダ版は設定が現代なのでこういうシーンはなく、梁山泊版は普通に必要なだけだったと思います。ルドビコ★版ではさらにチャンバラシーンを増やすためにオセローを逃亡させチャンバラで殺されることにしました。

    舞台装置はオランダ版はスケルトンの家が前後に動きます。梁山泊版は大掛かりではありませんが場面ごとに工夫を凝らしています。ルドビコ★版は家の入口のみです。

    大して重要ではありませんがビアンカの扱いが面白いので書いておきます。オランダ版はグラマラスな女性がセクシーな衣装で出てきますが初登場の1シーンだけで完全に観客へのサービスです。梁山泊版ではキャシオーが酒を飲まされるところから登場してセクシーな踊りを披露します。その後も登場するので観客へのサービスだけというわけではありません。ルドビコ★版では島の劇団員という素人さん設定なのでサービスシーンはありません。

    ルドビコ★版は役者さんが皆若いので悲劇の説得力が弱くなりがちです。悪魔を登場させたのもそこを逆手にとって軽さを売りにしたということなのかもしれません。

    最後にルドビコ★版の感想を書けば、元々悪魔の代わりにイヤーゴがいるのでさらに悪魔を出すのは人間の業を描くという点ではかなりの後退です。またオセローが逃亡して殺されるような馬鹿者ではもう別の劇です。

    (追記)脚色・演出の方からコメントを頂きました。右下のコメントマークをクリックしてください。メフィストさんありがとうございました。

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    2017/12/21 12:51

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  • ご来場ありがとうございました!
    逃亡したわけではないのですが…真意が伝わらなかったようですね。参考にさせていただきます。

    2017/12/22 23:52

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