袴垂れはどこだ 公演情報 劇団俳小「袴垂れはどこだ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    前半部分はやや退屈になったが、後半俄然盛り上がった!正義を振りかざすひとは、義賊になっても心安らぐ場所はない。そういう教訓かと思う。抜群の完成度です。

    ネタバレBOX

    村にはうさんくさい長老がいた。彼は反骨ではあったが,さりとて建設的な人間でもなかった。そのような長老のおさめる村に事件があった。情け知らずの地頭がいて,そのバカ息子に家族を凌辱された男が,逆上し謀反を起こしたのだ。もはや,村が皆殺しにあってもおかしくない事態で,長老はおかしな提案を始めるのだ。

    なにも村から出てどこかでひっそり暮らす選択もあったであろうに,この際伝説の義賊になろうと言い出すのだ。伝説の義賊は本当のところいるのかいないのか,定かではない。本物が出てきたらその配下になればいい。とりあえず旅先で,現地調達の盗賊を始めた。ほどほどの悪事にとどめて,社会改革とは程遠いただのドロボーだ。

    あるとき旅人がやって来た。彼は厳しく長老の偽善を暴く。あわてた長老は行き当たりばったりで言い逃れた。旅人も,長老と似たようなインチキ野郎だったので,長老とその配下は旅人をとうとうなぶり殺しにする結末。死に際で旅人は,おまえたちは所詮人殺し集団でしかなかったのだ・・・とつぶやくのだ。

    インチキおじさんが仕切る社会がある。そこで老練な手練手管に騙されることがあるのかもしれない。本当の改革者は,不正を指揮したりしないであろうに。

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    2017/12/17 16:43

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