三月の5日間 リクリエーション 公演情報 チェルフィッチュ「三月の5日間 リクリエーション」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    それじゃ『三月の5日間』の感想をはじめようって思うんですけど。
    やっぱり、これってスペシャルな作品って思うんですけど。

    ネタバレBOX

    過剰な動きも言い訳じみた言い回しも、やっぱ自分の周りにバリアーっていうか、バリアー張っている人たちって感じがするんですよね、みんな。傷つきたくない人たち、みんな。

    で、舞台の設定である2003年と、今の2017年って何が違うかと言うと、そういう人たちは相変わらずいるし、「戦争」との距離感も今と何ら変わってないんじゃないかな、と。イラクもアフガンも北朝鮮も渋谷のずっと向こうじないですか。それってテレビの向こう側ってことじゃないですか。
    渋谷にいる彼らのように、テレビのスイッチ入れなければ、「戦争は起こっていないし」「終わってもいない」そんな感じじゃないですか。

    政治に関心が高い人たちっているじゃないですか、デモとか。意識高いみたいな。
    だけどイベント的なそういう感じって、やっぱりあるんじゃないかって思うんですよね、そんな人たちにも。いや、いい意味でイベント的な感じであって、まあ悪いと言ってるわけではないですよ。マジで。

    この作品って、場所も時間もかなり特定されているじゃないですか。でも、登場人物たちの姿はボケているじゃないですか。いろんな役者さんたちが演じていき、台詞の繰り返してさらにいろいろと薄まっていくんですよね。その不確かさがたまらず良いって思うんですけど。実際。スペシャルな感覚で。

    それと、台詞がなんか音楽なんですよね。気持ちいいぐらいの音楽。ずっといろんな音(声)で鳴ってる。少し声を張ったり、静かに話したりって、スペシャルな、なんかスペシャルじゃないですか、音の響きが。台詞そのものが音楽っていうか、BGM不要っていうか、そんなんですよ。たぶん。

    チェルフィッチュの舞台って、影響的なやつ受けるじゃないですか。演劇の人は、イヤでも意識せざるを得ないってあるんじゃないですか。まあ、「ある」って言い切れるわけではないやつで、ない人もいるのかもしれない、「ある」なんですけど。

    あと、アフタートークのこと書いて、この感想を終わりにしようと思います。
    アフタートークに平野啓一郎さんっていたじゃないですか。トークの中で岡田さんに「批判性」っていう問いですけど、その問いって良いなって思ったんですけど。まじ、これってスペシャルなトークだと思っちゃったんですよ。

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    2017/12/06 04:22

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