満足度★★★★★
ラブホテルを舞台にした4つの短編集
今回の4人の脚本家さんは、全員過去に作品を観たこと有る人達だったんだけど、いかにもな味を出していたり、ちょっと変化球で来たりと全体としてのしたり感。小劇場界指折りの実力者の脚本と魅力的な役者が揃った公演
「ミラクル戦隊」
価値観の相違や理論と行動など、思考という盤上で踊る男と女という構図なんだけど、非日常な設定や矮小なリアルさと相まって、なんか笑える会話と男のどうしようもなさで溢れる板の上。目の前の感触に思考はぶっ飛ぶし、隠したままでは経験にならないという当たり前のような結果もつながってみなければわからない
「クロースチーム」
劇中の脚本家設定とかホテルを舞台にした作品とかしりとりの話とかホテミラファンとしてくすぐられるし、そういった構造も含めて狐につままれるような作品。熊子さんの印象付けしづらい雰囲気が作品の展開に上手く作用していてやられた感じ
「やっちゃん×チャーコ+ミズオ」
いやもうね無茶苦茶なんだけど面白い。関係性が絡んだ心理劇かと思えば、ストレートの殴り合いだったり、触れ合いのリアルだったり痛みの虚構だったりふっ飛ばされた。久保さんってこんな面白い演技ができる人なんだと知った
「きゅうじっぷんさんまんえん」
今回の4本の中でも特にお気に入り。可愛い女の子2人にこんな不器用な人格対話をさせるなんて屋代さんは本当に変態だと思う
屋代さんの脚本では何故か風俗嬢を演ることになる大田さんはキョドってるネガティブキャラが異様にしっくりきていて素晴らしかった