Adam:ski 公演情報 スロウライダー「Adam:ski」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    映画のような、生々しい心理ホラー
    カリスマ研究者の死後、狂信的な弟子たちが本当の「先生」の姿を巡って争う、静かなホラー芝居でした。淡々と自然な対話が交わされていくのは映画のよう。


    登場人物一人一人を、レストランで一皿ずつサーブされるお料理をいただくように味わいました。役者さんの演技がきめ細やかです。意外なところから人間の本心がムクムクと出てくるのを、つぶさに観察していくのがとても面白かったです。一言ずつ積み上げられていく会話の意味を探りながら、じっくり楽しんだ2時間弱でした。


    じわり、じわりと事件の真相に近づいていくにつれて、「先生」の存在のいかがわしさ、それゆえの偉大さと魅力に納得させられていきました。異常な関係や残酷な行為を知るにつけ、「もっとヤれ!」って言いたくなっちゃうような危険な欲望が自分の中に生まれてきて、ちょっと興奮(笑)。


    ただ、グっとお話の中に引き込まれるまでに1時間ぐらいあったのは少々長く感じました。照明は意図的に一定の暗さを保っていたようですが、もっと大胆な変化があっても良いのではないかと思いました。

    ネタバレBOX

    当時のことを「先生」のかつての弟子(山中隆次郎)が記者(數間優一)に語る形式で物語が進みます。その弟子と記者のシーンが数回挟まれるのですが、流れを止めているように感じることもあったので、回数を少し減らしてもいいのではないかと思いました。


    屋敷に蛾が大量発生した時「“もどき”に霊が乗り移った証拠だ」と言われて、「えぇ!怖~っ!」と思い、すっかり騙されました(苦笑)。真相は、大量に放置した死体に蛾が湧いてたんですね(こっちの方が怖い)。


    結局、箱詰めにされた「先生」の夢を何度も見るほど「先生」に執着していた徳田(夏目慎也)だけが生き残り、他の弟子は全員死んでしまいます。ホラーだと思って観に来たはずなのに、私にとっては全く予想外の展開でした。それぐらい、弟子の一人一人や「先生」、およびその人間関係にすっかり没頭していたのだと思います。

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    2007/03/20 18:27

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  • Connieさん、大仕事おつかれさまでした。スロウライダー、そしてConnieさんのご活躍をこれからも楽しみにしています。よろしくお願いいたします。

    2007/03/28 12:46

    ご来場ありがとうございました。素敵なレビュー、いつも楽しみにしています★

    2007/03/27 11:28

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