満足度★★★
実質4つの短編集。古典戯曲にはさまれた2,3番目の銃声の鳴る街の話は、内容が同じなのにそれぞれが持つ未来の余力によって見え方が異なる。銃声=死を暗示すると考えると日常における死との距離によって受ける印象も変わるのかなと
あとやっぱり舞台上の言語ってのは、発声や抑揚を含めて普通の日常会話の日本語とは違うのだなと。観客としては登場人物に場に合った舞台言語で話してもらうと安心するし、それ以外の言語だとそこに意味があるのかと思ってしまい、ノイズにもなってしまう。古典戯曲の会話が物語以外のノイズを発生させてしまっていて、物語が滞ってしまっていたのが残念
洗面器と銃声の話はエチュードのお題っぽさもあるけど、日常における違和感を膨らましてかき混ぜて焼き焦がすのは嫌いじゃない。ポエムとか歌でしか発散できない感情はたしかにある。