JOE MEEK 公演情報 ピストンズ「JOE MEEK」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ビートルズ出現前のブリティッシュロックにこんなすごい人がいたんですね。

    ネタバレBOX

    ジョー・ミーク氏。大変恥ずかしながらビートルマニアを自負していた自分が全く存じなかった方です。本作品は英国が生んだ天才ジョー・ミーク氏がバディ・ホリー氏の死後、彼が駆け抜けた約10年のプロデューサー人生を当時の音楽シーンを絡ませながらテンポよく描いた舞台でした。
    彼の作品テルスターは1962年12月から翌月迄の3週間全米ビルボード誌で1位に輝いたんですね。おそらく当時の日本ではアメリカングラフィティに象徴されるアメリカンポップスの影に埋没していたような気がします。かつてインターネットの無い時代にオールディーズをほじくり返したことがありましたが、バディ・ホリー氏は出てきてもミーク氏は検索しきれなかったと思います。
    さて舞台については総勢20名近くの役者さん達が素晴らしいコンビネーションで役割を演じ切り、60年代のロックシーンの再現がしっかりと出来ていた、と思いました。また、多くの曲でバンド演奏シーンを再現しながらも、ビートルズだけは演奏シーンをあえて出さないところがそのパワーの凄さを思い知らされる、という効果がしっかり出ていたと思いました。
    帰宅後、テルスターを聞いてそのメロディーラインや演奏手法の斬新さに驚きました。1960年代にこんな曲作りが出来る人がいたのか、と今更ながら感動です。ビートルズやストーンズはその時代を牽引する力を持ち、頂点に上り詰めました。その影で銃口を自分に向けて命を絶たざるを得なかったミーク氏。それは決して彼の音楽性が時代遅れになり世間から顧みられなくなったのではなく、彼の音楽は実は出てくるのは50年早かったのだ、ということを強く感じました。

    0

    2017/10/21 00:22

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大