三編の様々な結末 公演情報 東京ストーリーテラー「三編の様々な結末」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    最近にしては珍しく、最後のあいさつでSNSでの拡散についての言及がなかった。
    座長の久間勝彦さんも観客も高齢なことが理由だろうと思っていたがcorichにはすでにたくさんの感想が書かれていた。
    老人畏るべし!
    朗読劇は(私も含めた)老人にとって子供に戻ってお母さんに本を読んでもらうようなものなのだろう。お母さんとしての理想は観客が全員寝付いてしまうことかもしれない(笑)。

    第一声をどのくらいの音量で始めるかはリハーサルで決めているのだろうが観客が入ると違ってくるし、天候にも左右される。今回はちょっと小さすぎた(静かにさせる作戦なのかもしれないが)。徐々に大きくなっていったと思ったがこちらの耳が慣れたのかもしれない。
    また「まんが日本昔ばなし」のおばあさんのような調子には違和感があった。

    完全に独立した話ではあるが
    第1話は観客が求めるところをちょっと外したもの、
    第2話は雰囲気重視で少しもやもやの残るもの、
    第3話は100%腑に落ちるもの
    という構成になっているのではないだろうか。

    第3話はちょっとまとまりが悪いと思った。2バージョンあって、ギリギリで長い方を採用したのかと想像してしまった。お話は王道もので終演後気持ちよく家路につけた。有田佳名子さん演じる女子中学生が彼女のピュアなイメージにピッタリ重なって、見とれ聴きほれてしまった。

    全3話を通じて長野耕士さんの存在感は圧倒的だった。バリトンボイスには痺れてしまった。ただ、他の方も含めときどき語尾が怪しいところがあったかな。

    一色知希さんのピアノの磨かれた音の粒は朗読の言葉の隙間を埋めるように流れていた。BGMの抑えた演奏なのだが詩的で知的なところはBill EvansかKeith Jaretteを思い起こさせる(ちょっと盛ってます)。早速家に帰ってEvansの"My Foolish Heart"を聴いて心を満たした。
    もっとも初回なので何か所か言葉とぶつかるところがあったが、達人はすでに楽譜に修正を書き込んでいるはずだ。

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    2017/10/17 02:04

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