Play#2 「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」 公演情報 4x1h project「Play#2 「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    迷走、だと思う。
    今回で#02となる4x1h Project。
    質の高い短篇戯曲を取り上げる企画として期待している。

    他人の演出で見えてくる部分というものがある。
    朗読劇を舞台に乗せることで見えてくる部分というものがある。
    そこは素直に認めたい。

    ただ、戯曲のよさが演出に溺れている感が強かった。
    少なくとも、テキストを生かす最良の手段であるようには見えなかった。
    両人とも、もっとテキストの強度を信じてほしかったように思う。

    演出対決ならば、そういう名目でやればよい。
    この企画は、あくまで戯曲の見本市という立場であってほしい。
    ごく個人的な願いではあるが、#03 Readingが望まれる。

    ネタバレBOX

    「月並みな話」
    中屋敷演出とは、かくもテクニカルに溺れたものであったろうか。
    超高速話法、2人1役の手法、男女逆転と「らしさ」は確かにあった。
    その「らしさ」は、必ずしも戯曲に捧げられていなかったと思う。
    パンフレットの言葉を信じるならば、リスペクトの空回りだったのか。

    最初から観客を突き放すのはいつものことだ。
    ただ、今回は役者の気持ちよさ重視が見えすぎていたように思う。
    つまり、役者にはカタルシスはあるが、観客にはたぶんない。
    そこに中屋敷の失敗があると断言せざるを得ない。

    黒澤演出とは違う、新スタンダード演出になれなかったのが残念だ。


    「ソヴァージュ婆さん」
    朗読劇の方が素晴らしかったという事実を認めなければならない。
    これは、どうしてみてもテキストが強すぎるらしい。
    つまるところ、舞台向きの作品ではなかったということか。

    映像に関しては悪い方法ではなかったと思う。
    ただ、言葉の美しさをうまく手助けできてはいなかったようだ。

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    2009/02/02 20:47

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