マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015 公演情報 劇団ショウダウン「マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2015/01/18 (日)

    18日ソワレの回を拝見。

    ネタバレBOX

    大英帝国の軍艦に荷役にかり出された黒人の少年アジグが、無実の罪で処刑される!
    同じ荷役労働者仲間のベラミーは、親友ピエトロと共に、アジグを監獄から救い出します。
    追って来る兵士たち…ベラミーらは勢いで(笑)解放した他の囚人たちと一緒に応戦し、ついには軍艦1隻(せき)奪い取って逃走します。
    しかし、その軍艦に、神の不思議な力を秘めたマナナン・マクリルの羅針盤が保管されていたため、ベラミーたちは大英帝国の海軍に追われる身となったのです。
    逃げのびた囚人たちの投票で、船長に推されたベラミーは宣言します。
    この船の上では、生まれも身分も肌の色も関係無く、みんな自由だ、と。
    ベラミーがまだ幼い頃、密かに恋心を抱いていた養育役の黒人奴隷の女性との悲しい別れが、彼にそう叫ばせたのかもしれません…

    胸のすくような、スケールの大きい冒険活劇です。
    登場する人物も、役名のある者から無名の戦士まで、両手の指を総動員しても間に合わないほどです。
    ですが、演じているのは、林遊眠(りん・ゆうみん)さん、ただ一人!
    身振り手振りを交えた講談師よろしく立て板に水のセリフ回しで、舞台の四方八方、小柄なカラダが躍動する、上演時間、なんと2時間!
    途中10分間の休憩を除けば、後半、船上での大宴会のシーンに便乗して(笑)舞台上で水とウイダーインゼリーの補給をしてても、喋りっぱなし! なんて女優さんだぁ(感嘆)!
    そんな彼女をサポートする照明・音響も、場面に応じてジャスト・イン・タイムのタイミング!
    さっきから「!」連発ですけど(苦笑)それだけ凄い舞台でした。
    ちょっと大げさですけど、自分の演劇体験にとってエポックメイキングになった程の、得難い財産となった舞台でした。

    ここから先は、私個人が抱いた感慨です。
    脚本家の意図がそこにあるかどうかは判りませんが、この芝居、昨今、世情を騒がす不合理な偏見・差別に向けた、爽やかで高らかなアンチテーゼにも感じられました。
    東京・大阪のみの公演ですが、もっともっと多くのヒトに! 観てもらい作品だと思います。

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    2017/09/24 15:53

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