満足度★★★★
会場に入ると、そこはシャーロック・ホームズの部屋が出現したかのようだ。また登場人物の衣装も当時の雰囲気を思わせるもので、まず視覚的に楽しめる。もちろん、彼は世界的に有名な名探偵であり、次々に事件解決の依頼がくるが…。本公演でも某機関から事件解決にむけての協力要請があり、現地に行くことなった。このメインとなる事件の解決のプロセスをテンポよく観せているが、その謎解きは物語性に重きをおいたように思う。観客に事件に関する材料をすべて提示し推理させるというよりも、仔細は省略し物語の世界を楽しんでもらうことを優先したようだ。そしてメインとなる事件の解決で幕引きかと思われたが、本当の主題は別に…実に巧みだ。
脚本(ひろ氏)は面白く、それをビジュアル的に印象深く観せる演出(浮谷泰史氏)、また主役のシャーロック・ホームズ(下田修平サン)が実に魅力的だ。
1887年、シャーロック・ホームズが初めて登場してから今年で130年。その130周年お祭り企画第一弾、観応えがあった。
(上演時間2時間) 2017.9.23追記