15 Minutes Made Anniversary 公演情報 Mrs.fictions「15 Minutes Made Anniversary」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/08/25 (金)

    25日19:30の回(約2時間、途中休憩10分間)を拝見。

    ネタバレBOX

    個人的には、2015年7月の『15 Minutes Made Volume12』以来となる、この催し。Mrs.fictionsさんも含めて、出場6団体中5団体が初見だった『12』と違って、16回目の開催となる『Anniversary』では全くのお初は2組のみで、他の4団体は概ね手の内は承知、といった状況での観劇です。

    『フランダースの負け犬』~柿喰う客
    あの名作アニメの有名なラストシーンをモチーフに、登場人物を第一世界大戦勃発時のドイツの軍人達に置き換えての会話劇。
    柿喰う客さんらしいエッセンスが凝縮された、実に手堅い作りの「ドラマ」でした。

    『ハルマチスミレ』~吉祥寺シアター演劇部
    公募の高校生達が、あやめ十八番・代表の堀越涼さんの指導の下、堀越さんの「追憶の中の高校生像」を、持てる力量の全てを出し切って演じた作品。
    感性が摩耗した観劇おじさんには、眩しいほどの初々しさ!
    今回の6団体の中で、個人的にイチバン胸打たれた舞台でした。

    『BBW』~梅棒(ウメボウ)
    ケーキ屋の店主?への想いを打ち明けられずにいる女性をヒロインにしたラブコメディなのに、出演者は全員男性! しかもセリフ無しでストーリーを「語る」、ダンス・ダンス・ダンス!の15分間。
    今回、会場をイチバン熱狂させた、パフォーマンス演劇には、大いに刮目させられました。

    『ラスト・フィフティーン・ミニッツ』~演劇集団キャラメルボックス
    結婚5年目にして初の新婚旅行の旅先から、妻の両親に預けておいた3歳の愛娘に向けて、人生のラストメッセージの動画を送ることになった若い夫婦の最後の15分間を、コミカルに・でも切々と描いた作品です。
    でっ、特筆すべきは、10分間の休憩を挟んだとはいえ、梅棒さんのグルーヴ感にすっかり支配された会場の空気を、自分達の世界観に染め直した脚本・役者さんの説得力…さすがは老舗劇団・キャラメルボックスさん、その実力に素直に脱帽です。

    『想いをひとつに』~劇団「地蔵中毒」
    かねてより評判は耳にしていた地蔵中毒さん。今回の6団体の組み合わせでは、異彩を放つエログロな作風、他人事ながら、大いに心配?!していたんですが…。
    吉祥寺シアターという会場の公共性を「忖度」して、エログロのレベル、抑え目にしたのかなぁ? それでも、おいおい!と良心の呵責に苛まれつつ、素直に笑わせてもらいました。

    『私があなたを好きなのは、生きてることが理由じゃないし』~Mrs.fictions
    トリを務めるMrs.fictionsさんの作品は、亡くなった男の目を通して、残された両親と恋人の歳月の積み重ねを描写していく…シンプルな構成ながら余韻の残る家族モノです。
    和洋中ない交ぜな趣きの芝居のフルコースの掉尾を飾るに相応しい、「渋い味わいの珈琲」でした。

    2年前の『15 Minutes Made Volume12』で初めて知って、以後、今でも意識して本公演を観に行っている団体さん、3つあります。
    今宵の『Anniversary』だと、お初の2団体のうち、地蔵中毒さんの、遠慮なく本領を発揮した本公演、観に行きたいな、と思いました。

    0

    2017/08/26 06:42

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大