宇井孝司自作音楽朗読劇集「希望」 公演情報 J-Theater「宇井孝司自作音楽朗読劇集「希望」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

     日本で活動する所謂「アーティスト」は、政治と無縁なポーズを取りたがる。

    ネタバレBOX

    表現する以上、そんなことはあり得ない。孤高の表現者であるにせよ、それは狂気と接しているのであり、それ以外ではない。何故なら狂気とは純粋な錯誤であり、それを決めるのは己ではなく社会であるからだ。つまり狂気は社会的判断の結果である。
     何故、こんなことを書くかというと、当パンに再演に当たってのエクスキューズが書いてあり、其処に節度を越えたことに対する詫びが書いてあるのだが、今頃言っても何ほどの意味があろうか? 共謀罪施行迄、既に5日を切った。こんな時期に言い立てること自体にどれほどの意味があるのか? 自分には甚だ疑問である。遅くとも自民党が大勝した前回の国政選挙までに言っておくべきことだろう。この辺りの政治認識のズレが、これらの作品群を子供向けの物にしている。個々の表現のレベルが低い訳ではない。謂われていることが的外れな訳でもない。唯、そこには戦って来た者のみが持つ苦味や具体的闘争を経たくすみが無いのである。その点でお子ちゃま向けという感じの遠い作品という印象を持った。表現としてそれなりの質を保持しているだけに残念である。

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    2017/07/07 01:39

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