伝記 公演情報 サンプル「伝記」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    死人に口なし。
    サンプルでエンタテイメントしてみました、ということだろう。
    コメディ志向が、いつもよりも強い印象である。
    金子岳憲がいるから、という理由だけではない。たぶん。

    物語/歴史を語ることがコメディであるということと同時に、
    当事者である限りシリアスでしかないという皮肉である。
    伝記を作られる死人に口はない。
    なるほど、サンプルらしい切り口だ。

    ネタバレBOX


    随分かっちりとしたキャラクタ分けも功を奏している。
    伝記に対する姿勢にしてみても、以下のように分けることが可能だ。
    【善人脚色:悪人脚色:脚色なし】
    対立構造が生まれやすく、エンタテイメントとして申し分ない。

    「史観」という言葉があるように、一つの出来事についても、
    人それぞれにとって受け取り方は様々ある。
    歴史や伝記は、一方向から見る限り、フィクションに過ぎないのだ。
    それを、ごく当たり前の提示をしている分、真摯に受け取れた。

    「伝記」の最初に物体で表現していたシーンを、
    最終的に人間が演じる形で見せるという変化を見せてこの作品は終わる。
    好意的に受け取れば、俳優の身体の熱だけが信じられるということか。
    ただ、その身体によって、誤魔化すことができることも事実だと思う。

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    2009/01/21 20:35

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