ドグラ・マグラ 公演情報 演劇企画集団THE・ガジラ「ドグラ・マグラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    11日のソワレを拝見。上演時間2時間15分。

    ネタバレBOX

    「入れ子構造」や「無限ループな話の流れ」「中国・唐代と現代(大正)との、時の錯綜」「主人公たる『私』の位置づけ」等々…原作を難解ならしめている諸々の要素を、饒舌に語ることなく、大胆に整理・放置した感覚の『ドグラ・マグラ』。
    凡庸な観客であるワタシにとっては、孤高の頂にあった原作を、理解は到底及ばぬまでも、手の届きそうな辺りまで書き下してくれたな、という思いが強い。
    それから、主要な登場人物と演ずる役者の性の反転…とりわけ男性の役柄を女優に担わせたことで、原作の持つカオスな空気感がより一層引き立ったのではないかとも感じた。

    役者陣。
    まず、「私」役・松田佳央理さん、正木教授役・岩野未知さん、若林教授役・加古みなみさんのお三方。2時間を越す上演時間を忘れさせてくれるほどの熱演が印象的だった。
    次に、助手役のアフリカン寺越さん。無表情な面差しと、歩く度に鳴るカギの束のジャラジャラという音のシンクロ具合が、個人的にはツボだった?かな。
    最後に、(ネイティブのワタシが耳にしても及第点な)愛らしい博多弁を操る渕上夏帆さん。脚・演が意図したかはともかく、緊迫したシーンが続く本作品において、フッと一瞬、肩に力の入り過ぎた観客をリラックスさせてくれる役割を果たしていたようにみえた。

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    2017/06/12 03:10

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