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主宰があちこちで演出助手をしている成果か、あちこちの団体の色が見え隠れ。上手い事そこから独自の色を出せたら良いものの、今はまだ表現ツールを借りている域か。更なる成熟が課題。
脚本の出来も気になるところ。よくあるっちゃあ、よくある。とはいえ、目新しくないけどシェフの腕次第でいくらでも味の良くなるメニュー。しかしそれを見越して勝負する為に選んだ気がしなくて、作れると思ったから作ってみたらどうも一味足りなくなったみたいな。その一味こそが重要。むしろそれさえあったらメニュー自体が何であろうと固定ファンは付いて来る。
公演とは『私達はこういう覚悟でこういう作品をやる者です』という、外部への見せ場です。そういう意味では初日は完全に躓いてしまった感。正直、不満。だからこそ二日目以降はまだ良くなるはずとも思うのです。期待でもあるし、「まさかこれ以下になる訳ないよな?世の中につまらん芝居を増やすなよ?頼むぜ」という心境でもあります。やりたい事は伝わって来たので、もっと慎重さをもった上で挑んで欲しい。若さで容赦する気はないし、これで真摯さがなかったら自分はめちゃめちゃに叩いていたでしょう。頑張れ。まだいくらでも頑張れる。