ポルカ 公演情報 劇団芝居屋「ポルカ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    26日、中野のテアトルBONBONで上演された劇団試買屋第33回公演『ポルカ』を観てきた。行こうと思ったのは、33回も公演を続けている劇団の実力とはどんなものか気になったのと、ポルカという喫茶店を巡る常連客の人間模様という劇の内容に惹かれたから。

    ネタバレBOX

    劇の舞台は、とある場所にある親子2代続く喫茶店ポルカ。喫茶店と行っても、夜はバーとして鮭を提供している。登場人物は、この店のマスターと常連客、パン屋の男性、女探偵、保険外交員、父から会社を引き継いだ不動産会社社長、ミニコミ誌編集者、不動産会社社長を引退して1人住まいをしている老男性、そしてその男性と熟年者パーティーで知り合った老婦人。話の中心は、実は老婦人が指名手配されていた詐欺師で、あやうく引っかかって100万円を渡そうとしていた老男性をマスターと常連客が救うというもの。そこに、パン屋の恋愛、編集者の苦労話、保険外交の顔の広さなどが絡み合っていく。

    と、こう書くとなかなかスリリングな展開の爽快な舞台だと思うかもしれないが、そうなったのは全体の終わりの方だけ。正直言って、前半は、芝居のテンポ感のなさ、役者の台詞の間のスカスカ感を強く感じてどうなるかと思っていた。これ、一口で言うなら演出の手法が古いということなのかもしれない。
    また、脚本的にも問題がありそうだ。例えば、指名手配されているほどの詐欺師がポルカの常連客と一緒にネットにアップされる事を承知で写真に収まるだろうか。この写真がネットにアップされた反響が話の転換点になるのだが、ちょっと不用意過ぎるだろう。
    もう一つ、舞台冒頭に一樹というシンガーが常連客の1人として歌を披露するが、彼は詐欺事件防止には特に登場していない。まぁ、ポルカには様々な客が来ると言うことを暗示させるための起用とは思うが、はたして出演が必要不可欠であったか。彼の出演場面と芝居のテンポをアップさせれば、上演時間が2時間を超えることはなくまとまったのではないだろうか。
    さすがに固定客もいるようだが、33回という重みをもっと真剣に考えてほしかった舞台であった。

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    2017/05/29 12:43

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