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60'sエレジー
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公演情報
劇団チョコレートケーキ「
60'sエレジー
」の観てきた!クチコミとコメント
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unicorn(1870)
満足度
★★★★
140分。
ネタバレBOX
現代のとあるアパートにて、一人の老人が孤独死(自殺)した。刑事らは、遺書のようなノートを読み上げ、孤独な老人・修三(足立英)の1960~1970年が再現されていく。
先々代からの蚊帳工場を営む清(西尾友樹)のもとに、会津の水飲み百姓で中卒の修三が集団就職してくる。子供のできない清と妻・悦子(佐藤みゆき)は、物覚えもよく勉強好きな修三をわが子のように想い、高校進学の援助をする。一方で、東京オリンピックを契機に人々の生活は激変し、蚊帳の販売は落ちていき、取引先の営業・和夫(浅井伸治)からはリストラを薦められ、弟・勉(岡本篤)は家を出る。修三は高校進学後も勉強を続け、大学を目指すが、経営は悪くなる一方で、先々代からのベテラン職人・武雄(林竜三)も転職してもらうこととなる。大学に進んだ修三は、学生闘争に明け暮れ、警察に逮捕されてしまう。ついに店を畳むことを決意した清夫妻は、悦子の兄の会社に一緒に行かないかと修三を誘うが、修三は心の中で寂しさを感じ、袂を分かつ…。
修三が自殺したアパートは、元清の町工場で、清らに会いに行ける(清らも会いにいけた?)のに、会わなかったことが終盤判明する。宇都宮の会社に誘ったときに、悦子から自分らを頼ってと言われたのに、それを受け入れられなかった修三の心は、なにを思っていたのか。貧困という劣等感から抜け出せずに、人に甘えることができなかったんじゃないかなと。結果、孤独でもないのに、孤独な人生を選んでしまったんじゃないかなと。ここらへん、現代的な心の問題に通じているのかななんて思う。
一転、蚊帳工場を守ることで、先々代からの工場を守り、勉の進学を支えた清と悦子は、どんな人生を送ったろうか。清は死んでいたかもしれないけど、存命と思われる悦子は、わが子の自殺をどう受け止めたろうか。親の心子知らずなセリフもあったが、(芝居の観客と違って当事者は)わかんないものだと、悲しくなった。
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2017/05/14 23:15
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