満足度★★★★★
小川細川企画『 市と惣左の恋ひ慕ふ』千秋楽観劇。
やっぱり細川作品は映画みたいな面がある。今回は任侠映画。賭場に生きる娘を取り巻く物語でした。
手練れの役者は渋く締めて、レア出現役者も色を残して、若い子達も足跡残して、女はいつも芯が強くある。ふとした時に涙が流れてしまうなぁ。
やっぱりさゆりんはすごい。二十歳であれだけの芝居が出来て、人を惹き付けるんだから。ドスの効いた声で、しばかれたい。←
そして、まさかの柔らかい図師さん!海鮮問屋の病弱な次男坊だなんてズルいよ。コメディは封印してないけど自重気味で、色気がある優しさ。こんな図師さん初体験だよ…
そして、これは小川細川企画。小川大悟さんの男っぷりが最高に良かった!守ることも、攻めることも、全力で。
個人的には、レアキャラ3人見れて幸せ。久しぶりの早田さんの賑やかさ、役者として初めてみる鈴木区鈴木さんの渋い狡さ、脚本としてしか存在を知らなかった麻草さんの小気味いい腹黒さ。
怒号が飛び交う場面もあるのに、言葉が聞き取れないシーンは無くて、横に長く天井が低い”がざびぃ”の舞台面を3分割したり1つにしたりして場面を作り、がっつり和物の世界なのに、劇伴曲にクラシックを持ってくるのが細川さんの演出のニクいところだよなぁ。
あと、杏里さんが衣装だったからお着物が完璧で眼福。