満足度★★★
コーフンしました!里江も良い役で良かった
総勢40人が、舞台のみならず、客席の脇や、真ん中の通路など、会場中を走り回る様子は、本当に迫力があった。そのすべての登場人物たちが、どの人物も丁寧に描かれていて、すべてのキャラクターが生き生きと演出されていた。
そして、それぞれのキャラクターを彩る衣装や、ヘアスタイルもとても素敵だった。特に女優陣が着ていた着物は、本当にきれいだった。
音楽もとても印象に残った。特に生での歌唱シーンがあった、挿入歌はとてもよかったし、彼らが鬼だという設定は素敵だった。
また、脚本もとても面白く、東・西・南に分けられた海賊達や、その争いに巻き込まれた北の公家達の思いが、徐々につむぎあってエンディングへと向かっていくストーリーは見事だった。
休憩を挟んだ3時間の芝居だったが、まったく長さは感じなかった。
ただ、要素を盛り込みすぎていて、少しだけストーリーが散漫になり、エンディングのダイナミックさが少し、物足りなく感じてしまった点や、細かい点だが、滑舌悪く台詞が聞き取りづらい方がいたのは、大きいステージだけにもったいないなーと感じた。
脚本をもう一息練れたり、俳優個々の細かい稽古をもう少し追及したら、さらに良くなると感じてみた。
しかし全体的には素晴らしい作品だったと思うし、15周年の[総力]公演と題打っているだけあって、見ごたえたっぷりな公演だった。