ファントム・ビー 公演情報 X-QUEST「ファントム・ビー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/02/24 (金) 19:30

    (初日から観劇していたのにこちらへの感想が終演後になってしまい申し訳ございません。)高低差共に、大きくはない舞台上を所狭しと動き回る役者陣、便利棒を使用した殺陣やアクションは勿論、ダンスが華やかで細やかで、この題材ならではの劇場であったように思いました。印象深い劇中曲は是非とも音源化をお願いしたいと思っております!。フライヤーヴィジュアルも素敵ですが、舞台ヴィジュアルも本当に素敵で、笑いあり、圧倒されながら、あっという間の100分でした。ネタバレ含む個人への感想はBOXに入れさせて頂きました。沢山観たつもりでしたが、行けない日は寂しく、待ち遠しく、終演後は頭の中に音楽やダンスやセリフがぐるぐるまわる日々……は、もう少し続きそうです。本当に楽しく、そして心に響く世界でした。

    ネタバレBOX

    先ずは客席、本編外のことを。
    雛壇形式の整理番号自由席と言うことで観やすさ等心配しておりましたが、今回もスタッフの方々の誘導がとてもしっかりしており、焦らず落ち着いて座席を選ぶことが出来ました。物販は事前に案内があり、またTシャツはサイズや色が沢山あるのですが役者の方が実際に来てモデルとして紹介してくれており購入を検討する側として非常に助かりました。缶バッチが早々に完売してしまったのが残念で、在庫の都合もあると思いますが、後半から観に来る方の為に余剰を、若しくは予約販売等あったら良いなと思いました。

    座席は3列目から段差があり見やすい配置にされていたと思いますが、舞台が思ったよりも低く、客席の高低差があまり目立たず、後方席だと舞台の床が見えず。冒頭にシロイ、そして終盤にギンロウとダンパーの重なる場面があるのですが、床が見えないとシロイの姿が全く見えなかったので、そのギミックが生かされず仕舞いな場合もあるのかと少し残念に思いました。

    蜂の生態と吸血鬼、人為らざる者、太陽の当たらない場所。
    出会ってはいけない、出会うことのない「朝日」と「夕日」、
    オンリーワンの天使と悪魔、人間と吸血鬼のハーフ、血の混ざり合い、
    誰もが持ってる二つの顔を朝と夕で表し、それは互いに背を向け出会うことは
    ないけれど、共に同じ人として寄り添うものでもある、、そう感じました。
    あまり深く考察していないので一捉え方ですが(汗)。

    お目当ての渡辺隼斗さんは今回も凄いアクションを魅せてくれた他、珍しいダンスナンバーもあり、またバックボーンのせいか妖艶さも漂っていて、まさに黒一点天使に相応しいと思いました。相方でアルビノ悪魔の門野さんとのタッグは、冒頭のダンパーを邪魔している場面からエルダーとの鏡の説明、はてはクレアとガブメイとのこそこそ芝居まで本当に見所満載でした。
    本役以外にもダンスのお相手も多くあり、個人的にはオープニングの、
    ガブ、メイ、ダンパーが、マリア、エミリア、ユウヒのパートナーを
    務めた後床に倒されるところが好きでした。

    天使と悪魔は二人で対になっており、時に馴れ合い同じ行動をするが、
    空気が変わり争う場面ではやはり抗いのようなものを感じました。

    初日は全くここまで頭が働かず、
    ガブリエルとメフィストの名乗りの場面は「なるほどな!!」と凄く納得しました。
    「にょろん」の場面は本当に大好きでした。



    初見さんのジャビス橘さん、クレア関谷さんも良いコンビでした。
    二人で対、という意味合いが強いのか今回はそれぞれがペアを組んでいた
    ように思いました。

    「おさまえられまい」の持って行かれ方や、「あ~らいい男」と言われての
    ドヤ顔、反応がとても鋭くて良い表情でした。
    「挙句の果ては母親殺し」までの長セリフも淀みなく、笑い立ち回りに
    おいて安心して観られる方でした。
    一方クレアは本当に可愛い!声も可愛い!!足の上がり方、体の柔らかさが
    本当に凄く、それでいてドシッとしたアクション、特にF(高田淳)との
    対峙での吹っ飛ばされ方が凄くリアルでした。
    あとは「笑い声」。おもちゃみたい(褒めてます)!!。
    トルコ行進曲のラストのダンシング振りも、そしてカテコに大きな声で
    「ありがとうございました!!」と笑顔で言っている姿も印象的でした。

    ひとりひとりに感想を宛てると長くなりますがもう少々。
    アサヒ役宮島さん、ユウヒ役白井さん。
    どちらもとても可愛く、二人が戯れるシーンは「お花畑」が見えました…。
    宮島さんの切り返しは本当に素晴らしいです。
    シロイと出会った場面が一番好きです。特訓時の身のこなしと、足の上がり方!
    女性陣のアクションのレベルが高かったように思います。
    「東急リバブル」ネタは客席の誰もが笑ったのではないでしょうか?

    白井さんは本当にしなやか。劇中途中で魅せるI字バランスも流石なのですが、
    便利棒を使ってのシャドウとの対峙は本当に優雅でした。
    「血ィー吸うたろかー」とお茶目な部分もありながらも、Fへの恋心に
    猛進していく姿がゲノムを抑制されたキラービーとしての存在を覆す片鱗に。

    宮島さんはシロイ役の清水崇史さんと、白井さんはF役の高田淳さんと
    それぞれがペアで。結末それぞれが切ない恋路になってしまいましたが、
    どちらにも共感できる部分はあり、それこそがどちらも「同じ」ということ、
    「同じ想い」なのだなと感じました。

    シロイ役清水さん。とにかく笑顔が癒し。
    だんだんとアサヒを気にしていったり、一緒にいる場面でのニコニコが
    本当に印象的で、だからこそのギンロウと重なってのダンパー戦、
    それでも笑顔で、「共に寄り添っていたい」という気持ちを強く感じました。
    ギンロウに「犬だよ」と諭される部分のショボンとした表情は流石に
    可哀想で笑ってしまいましたが。

    3回ほど字幕の場面がありましたが、最後のこの二人の会話が
    字幕を見ているだけなのにジーンとくるものがありました。

    F役高田さん。長身でロングコートを翻す、そして片面マスクと言う
    ビジュアルに「恐れ多くも観惚れました」。
    知能が優れた人造人間、ということでのセリフ量、滑舌、流石でした。

    ジャビス&クレア戦の手のひらから発動される念力のような攻撃は
    指先1本1本までこまやかで、またこの際のムービングライトが絶妙で
    本当に何か発されてるんじゃないか?!と思うほどでした。

    エルダーに紹介されてる間は瞳を閉じず、また機械仕掛けのような仕草、
    彼もまたユウヒと接し、もうひとつの感情を取り戻しかけてきている、
    人になろうとしているようにも見えました。

    姉蜂に襲われるユウヒを助けに入る場面、手を差し伸べる場面、
    ユウヒVSシャドウで、負傷したユウヒを庇い便利棒をスルリと抜いていく
    姿もとても綺麗でした。

    ダンスは舞台袖へ引く瞬間まで魅力的で、表情にも一つ一つこだわりがあり
    相変わらず素敵な方だなと思いました。

    最後にもう1人、シャドウ役塩崎こうせいさん。
    人造人間Fにされた友人アンリを護りながら血を集めるシステムを動かす
    人外非道に手を染めた人間。誰もが必ず誰かを欲している、
    自分にない何かを求めているような感覚もありました。

    便利棒の扱いと、目線の迫力、立ち回り、
    ドラキュラと元女王蜂との話を聞いているだけの姿も、印象的でした。
    VSユウヒとの立ち回りは流れる音楽も相まって、鳥肌が立ちました。

    シャドウが「我が名は~」と名乗る場面で、音楽が変わり
    四天王の演舞のような構えから1対3に繋がる場面、予告動画でも使われている
    音楽とこの対戦が本当にカッコ良かったです。


    長くなりましたので一旦この辺りで。
    もう一つ枠を頂き、続きを書かせて頂きます。

    0

    2017/03/06 19:44

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大