満足度★★★
鑑賞日2017/02/26 (日)
『君がいた星』以来のアンティークスさん。『君が…』に比べると、ストーリー進行上のご都合主義的な無理も感じず、素直におはなしに乗れたと思う。
ヒロイン・岬(演・金原詩歩さん)と実体験で重なる部分があるため、過度に感情移入しているとは思うが、父母・兄妹の家族との「再会」「団らん」「別れ」の描写はダイレクトに涙腺に来てしまい、観劇中、こらえるのに、かなり難儀した。「下町の、貧しくとも・つつましく・幸せに暮らしていた一家」という風情、ヒロインのみならず、家族を演じた4人の役者さんの力量が寄与するところも大だと評価する。
また、設定がトリプルのパラレルワールドなため、他の方のコメントを拝見すると、頻繁な場転について来れない観客もおられたようだが、この辺りは(大変失礼な言い方で恐縮だが)観客個々の読解力のレベルの問題かと考える。
気になった点。本作の脚本家さん、『君が…』のときもだが、「宇宙人」に何かこだわりがあるようで、それがストーリーのキーワードであった『君が…』ならばともかく、本作においての「宇宙人」が絡む一連のセリフには、終始、違和感を覚えた。必要でしたか、「宇宙人」?