満足度★★★★
劇場入り口、手前の教師側・奥の生徒側の代表が一同に会して、卒業式の式次第について互いの案を通すため激論を戦わせます。
議論はいたって真剣…なんですけど、一つ一つのセリフ、どこかトボケたところがあって、笑わせます。
議題はいたって真面目…なんですけど、テーブルの下では陰謀・脅し・買収と、ありとあらゆる手練手管が繰り出され、その都度、うろたえ・慌てだす出席者の様子が爆笑を誘います。
あっ、ポスターに「国旗と国歌で泥試合」とありますが、これは単なるおはなしの「きっかけ」に過ぎません。政治色の殆ど無いドタバタコメディですからネッ!
2時間の上演時間、ほぼノンストップで笑わせる、それもギャグでなくセリフとストーリーで笑わせるコメディでありながら、中立の議長・副議長を含めて、出席者の人数が12名!
互いに意見を出し合いながらラストの表決の際、決して全員一致ではないものの、一つの結論を導き出していく様…うがち過ぎかもしれませんが、往年の名作映画『12人の怒れる男』連想しました。
場所は新宿・午後7時半開演ということもあってか、小劇場演劇の世界では、あまり目にしない20代後半~40代前半?の背広・ネクタイ姿の方もちらほら。そんな「オトナ」の観賞にも充分耐え得る作品、でした。