満足度★★★★
鑑賞日2016/10/26 (水)
「見知らぬ女」のために、餌取(えとり)家の人々は一人づつ、精神的に追い詰められていきます。そのありさまが、観ている側(観客)にも、その場に居合わせるのがバツが悪過ぎたり、あまりの修羅場に皮膚感覚でヒリヒリしたり…。
とはいえ、どこか懐かしい、というか、家族・親族というものへの温もりが感じられて来るのは、登場人物と同じく田舎モンで、何度も家族の死出の旅路を見送ったことがあるからかなぁ。
そして、中盤、ある登場人物が「見知らぬ女」の正体に気づいた件(くだり)からは(非情さの裏返しでもある)この温もりが一層恋しいものになりました。
どうも作者の意図から離れた感想になったきらいは否めないのですが、個人的には、懐かしさと緊迫感と(作品の内容への)充足感がごちゃ混ぜに押し寄せてきたような2時間でした。