メゾンの泡 公演情報 無隣館若手自主企画vol.15 柳生企画「メゾンの泡」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ■約75分■
    現役大学生とは思えない老練な脚本・演出に舌を巻いた。
    とりわけ驚いたのは演出力。演出がポテンシャルを引き出したのか、無隣館公演で何度か見かけた役者たちがこれまでで最高の、凄みのある演技を披露。その生々しさに何度もゾクリとさせられた。
    劇中人物の関係性を分かりやすく可視化する、独特なセット組みにも感心。これと関係するけれど、ビジュアルセンスにも見るべきものあり。

    ネタバレBOX

    賤民の住む汚染された地上世界のその下に地下世界が作られ、下層へゆくほど住民の地位が高くなる仮想世界が舞台。差別構造を強めつつある現社会の写し絵のごときその世界で差別に苦しみながら生きる人々を、現代口語演劇寄りのリアルな脚本・演出で描く。
    となれば、描かれる世界は当然ながら暗くて重いが、愉快犯的作家の創る浅薄なディストピア演劇と違うのは、劇中の世界と同じく差別構造を抱えながらも改善への意志が見られない現社会への、若い作者の本気の苛立ちが感じられる点。世界をペシミスティックに描き出して悦に入ってる劇作家があまりに多くてうんざりするが、若い劇作家がものした本作には構造悪を放置して変わろうとしない社会への歯痒い思いが手に取るように感じられて、今後の作品への期待値が否でも応でも高まった。

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    2017/01/09 23:50

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