満足度★★★★
鑑賞日2016/04/30 (土)
A・B2つのうち、Aプログラムのみ拝見した。
『戦争に行ってきた』
登場人物が皆、普通の人のように見えるのに絶妙に気持ち悪くて、何でだろう?と思っていたら、ラストまで観て腑に落ちる。もちろん人物だけでなく内容もしっかり気持ち悪い(←褒め言葉)。いわば、リアリティについての物語。
生理的な反応を、会話劇と地続きに挿入していくことによって見せる、ある種の生々しさ。それをギリギリで嫌悪ではなく演劇的な面白さに見せているのは、演出と俳優のチカラの確かさだろう。
作品としての好き嫌いは別れるところかもしれないが、ひりつく感じが否応なく印象に残る作品となった。
『その好きは通らない』
喫煙所での男ばかりのよもやま話がいつしか恋バナへ発展し。そこへ現れる女たちとのやり取りは、「ありそう」な感じを超えて面白かった。大森茉利子さんの佇まいが「いつもの喫煙所」に違和感を持ち込んで、「人生」みたいな何かを感じさせた。