妄想の祭り 公演情報 劇団森キリン「妄想の祭り」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    ■約80分■
    妄想を扱うと知った時点で、なんと大胆な、と思った。
    「妄想がテーマですよ」と宣告した上で芝居を打つのは、「面白い話をするね」と前置きしてから話を始めるのも同然で、相手の期待値を否でも応でも高めてしまう。
    だって妄想である以上、作者は現実原則に縛られず、自由に、放縦に、持てる創意を駆使して、自分の信じる“とびきり面白い物語”を作りうるのだから。
    が、予測のついたことではあるが、作中で展開されるいくつかの妄想のうち、いたずらに引き上げられたこちらの期待値を上回るものは一つとしてなかった。
    今後は、「妄想」の二文字を軽々にタイトルに入れ込むのは控えたほうがよいのではないだろうか?

    ネタバレBOX

    妄想の内容がパッとしないだけならまだしも、本作では、主要な二つの妄想がどんな心理から生まれたのかが解説されきってしまう。
    小咄の解説にも似て、妄想を解説するのはまずもって野暮だし、そもそも、心理学ごときでは読み解ききれない謎めきのある、そんな類(たぐい)の妄想でなくては面白くない。
    さらに言うなら、女性二人の性にまつわる妄想を男性劇作家が描くって、あまりにストレートすぎやしないか?
    そういうのって、女性劇作家の作であれば興奮するが(爆)、男性劇作家の作だとなんだかゾッとしない。

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    2016/12/28 07:08

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