ロミオとジュリエット 公演情報 カンパニーデラシネラ「ロミオとジュリエット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2016/08/06 (土)

    クオリティの高さにまず驚いた。
    次々と物語がつむがれていって、
    圧倒された90分だった。

    そして印象的だったのが出演者の眼力。
    言葉が比較的少ないだけに、その眼力はものすごく人物の感情を表して語っていた。身体の動きだけでない、全身をつかって表現されていました。

    演出も驚く仕掛けがたくさんあり、みていて飽きることがありませんでした。

    笑いあり、スリルあり、感動あり、涙ありの素晴らしい演劇でした。

    ネタバレBOX

    野菜をつかって命を落とすシーンが表現されていたのは秀逸だった。
    トマトの赤は生々しい生を感じさせたし、
    キャベツを砕くロミオには狂気さえ感じた。
    そして、すべてを砕き終わったあとのロミオの何とも言えない表情は、すごく心に残った。
    その、ぐちゃぐちゃになったトマトとキャベツに、まるで死んだ人のように白い布が被せられて、それがいつまでも舞台のすみにおかれたままになっていたのは、死への重みを感じさせました。
    芝居での「死」は元にもどる、可逆性のある「死」だけど、
    野菜を使うことによって芝居では表現できない不可逆の「死」が描かれていて、「死」がいかに取り返しのつかないものかが痛感される演出でした。

    会場の使い方も素晴らしかった。
    まさか、ジュリエットのシーンで客席後ろのバルコニーをつかうとは…
    本当に会場すべてを余すところなく演技空間にしていて、対応力の高さにも驚きました。

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    2016/12/27 19:02

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