満足度★★★★★
ふつう。って どうなのよ?
人はそれぞれの世界で色々な何かを背負い生きている。
その歯車がある出来事をきっかけに絡み合い、すれ違いそして狂い始める。
「ふつうだよ。」
「ふつうじゃない。」
「ふつうだからこそ、危ない。」
「ふつうに結婚してふつうに幸せになれるとでも思ったのか?」
「ふつうに暮らしていきたいのならそれも良い。」
登場人物が口にする其々の「ふつう。」
その「ふつう。」がストーリーの展開と共に刺激ある痛みに、
そして爛れたエロスと変わっていく。
何もせず、何も云わずただ過していく事、生きていく事が「ふつう。」なのか?
否。
それは「ふつう。」じゃなくて「無難。」なのだ。
「ふつう。」とは本気で、残酷であり、痛くもあり、美しくもあり、哀しくもあり、憐れでもあり、
厭らしくもあり、爛れているのである。
「ふつう。」の不思議で重く深い意味を考えさせられた舞台だった。