お願いだから殴らないで 公演情報 MacGuffins「お願いだから殴らないで」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    熱演だが...
    物語は分かり易いが、心に響くものが少なかった。演技は熱演のようでもあり、単に声が大きいだけだったのかもしれない。当日パンフに演出・古田島啓介 氏が、この作品は「家族の話」だと書かれており、子供への「愛情」に満ちた挨拶文が記載されている。そのテーマの感動が伝わらなかったようで残念だ。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは素舞台、中央奥に箱があり、時々そこに上がり宣言または俯瞰するような演技がある。

    梗概...主人公・相沢譲治(夢麻呂サン)は50代会社員。妻と息子の三人家族である。突然 リストラされ、出た退職金(2000万円)も帰り道でひったくられて無くなる。激怒する息子、呆れる妻...。そんな危機的な状況下、怪しげな人物から、どん底人生からの一発逆転ゲームへ誘われる。優勝賞金は何と7億円。

    人生は苦難の時ほど前を向いて「ヤッター!」と叫ぶと良いらしい。このゲームは漫画「賭博黙示録カイジ」を想起させる。もちろん設定等は違うが、どん底にいる男の逆転人生。本公演での賞金は宝くじ並みの高額。
    トーナメント制ゲーム(参加者はリングネームのような名前=譲治は「愛情仮面」と名乗る)を通して、その大金に見合うもの、そしてスポンサーの目的は何か、という直裁的に描かれないところが気になる。不幸を愉悦するTV放映、そこに見え隠れする加虐性を刺激するのであれば、「愛情」というテーマとは逆に「残忍」というイメージを持ってしまう。参加者の中には親しくなった人、そして最後に対戦する相手は...。

    演技は熱演であるが、その多くは譲治役によるもの。先に記した他人の不幸を喜ぶような感じが纏(まと)わりつくこと、譲治(または「愛情仮面」)の独壇場のようなブラック・コメディ?に終始していたようで勿体無い。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/11/24 18:05

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