震えた声はそこに落ちて 公演情報 劇団時間制作「震えた声はそこに落ちて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    重いけどやっぱり観たくなる
    4つ前の時間制作さんの舞台「SEX」から連続で観てきている。今までもそして今回もやっぱり重いテーマで、感情もやっぱり揺さぶられました。ある誘拐事件の未成年の加害者側と被害者側の人たちのお話。身近な話ではないから入り込みにくいし、入りこめてもおそらく被害者目線になることも多いと思う。けれど、加害者という存在もまた様々で、犯行を犯した人物だけでなく、間接的に手伝った者、親しい者等いろんな立場の人がいること、なぜそう至ったか、謝罪とは?まっとうに生きるとはなにか?そういった視点で考えることも外すことはできないと感じた。見たくないし、見ないようにもしちゃうとは思う一方で、見過ぎてもいけないと思うし。そう考えるとホントに難しいテーマだ。考えるきっかけになったのはやっぱり大きいし、そういう話を投げかけてくれる時間制作さんをこれからも観ていきたいと思った。

    ネタバレBOX

    琴子は圧倒的にカッコいいと思う。最後、一人でカッコつけんなとも思う(ほめ言葉)。姉妹できっと一番勇ましく、頼もしい存在だろう。そんな琴子が声が出なくなるくらいだから、やっぱりあの5日間をつくってしまった孝道も凪は罪深いと思う。ただ、凪というかアオイはやっぱり憎めないし、愛おしくなるし、琴子が寂しいと言ったのもほんとよくわかって辛かった。友達が一人もいなくて、でも話しかけてくれてて嬉しくて、でも人の人生を壊すように言われて、悩んで、でも実行してしまって。最初に孝道ではなくて、琴子たちに会っていれば。。出会う順番を間違ったのかなと思って仕方ない。もちろん、ありえないし、琴子たちそのものでなくて、同じように受け入れてくれる人でもいいんだけれども、いなかった。初めての人が孝道だった。孝道にとって父親の存在が大きかったけれども、アオイにとってのそれは孝道だった。だから、孝道を失いたくない一心で。。。と考えてしまうと、本当に悪いのはいったい何だ?と思う一方でやっぱり罪は罪で。ホント難しいテーマだと書いていて思った。答えの出るようなテーマじゃないけど、考えるきっかけになるのはやっぱり大きい。

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    2016/11/12 22:53

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