『B.E.D(Episode 5)』 公演情報 フェスティバル/トーキョー実行委員会「『B.E.D(Episode 5)』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    興味深い
    BED/マットレスがもつ概念とマットレスを用いたパフォーマンス(ダンス)との間にある距離を、観客が自身の想像力によって繋ぎ合わせることで成立する作品。

    ネタバレBOX

    コンセプトとパフォーマンスとの距離が、割と離れていた印象。
    その点を、観客の想像力によっていかようにも解釈できる自由な作品と受け取るか、作者のディレクション不足と捉えるかで評価は別れるような気がする。
    私は後者に感じた。観客の想像力への誘導も、言語的には為されているけれど、ダンスパフォーマンスを規定するものが言語(意味)であるというのでは、少し物足りない。
    ただ、BEDという夜の室内を想定する概念に対して、ラストで昼の外光を取り入れ、さらに最終的には密室から屋外へという展開を用意したのは素晴らしかった。

    蛇足だけれど、寺山修司は『盲人書簡』において闇に対するものとして、照明ではなく外光を使用した(装置の河田悠三のアイデア)。唐十郎は、屋台崩しにより、テント内の劇空間と屋外空間(つまり、社会)との繋がりを明示した。『B.E.D』のラストが、なぜかかつての日本のアングラ演劇と共通する要素があったのは何なのだろうと思いながら観終えた。

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    2016/11/12 22:35

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