今日も、ふつう。 公演情報 アロッタファジャイナ「今日も、ふつう。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ミステリー映画を観てるような
    とにかく、素晴らしい!の一言!大絶賛!

    何が素晴らしいかって、ドキドキワクワクの展開とそれをカバーする役者陣の演技力。
    物語は最初、断片的でパズルのピースにすぎなかったが、その一つ一つのバラバラだったピースが見事に繋がる。そのネタはそこここに散りばめられて、最後は一つの風景画になる。

    その風景画と青い海を見渡せる崖の上の白い一軒家だったりする。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    この物語はネジ工場の社長である澄川が婚約した事から始まる。

    舞台の主役は澄川紅緒、つまりネジ工場の社長ダイの妹だ。

    タイトルは「今日もふつう」だが、この物語の登場人物は全て普通じゃない。
    またこの人達は普通じゃない日常を望んでいる。だから、この人達にとってのふつうはふつうじゃないことだったりする。

    兄が結婚をすると知った紅緒は一通の手紙を仕掛ける。その手紙によって友人たちはこの事件の真相を突き止める。

    場面は変わって海を見渡せる崖の上の一軒家。
    8歳の紅緒は思っているよりずっと大人で、ずっと幼く、ずっと優しく、ずっと残酷で、ぞっとするほど暗い屈折を覗かせる。
    8歳の紅緒は、ダイとSEXをしていたのを両親に見つかり、「両親を殺して。」と巧みにダイを操る。

    その紅緒の意思通りに両親を惨殺したダイは小さな紅緒を連れて帰り自分の妹として、ネジ工場の社長に納まり暮らしていた。

    この物語は紅緒が高校になった今でもダイを愛していたという事実と、過去を忘れてふつうに結婚をしてふつうの幸せを手に入れたいと願った男の物語だ。

    ダイを殺すも生かすも紅緒の手中にあるという少女の屈折しているけれど一途な愛情の行方。いざという時にダサくてダメなダイは絶対に自分を裏切らない。それどころか一緒に死んでくれる、誰にも私を渡したくなくて一緒に死んでくれる、という自信を覗かせる紅尾。
    過去を背負ったふつうに生きられない二人の物語。


    練りに練った脚本はとにかく素晴らしい!の一言です。
    小説でも売れそうな予感!
    最後の最後まで8歳の少女が紅緒だったというネタをばらさず、少女の両親を惨殺した犯人もばらさず、ある意味、刑事コロンボの真逆の設定。
    だからこそ、最後の最後まで、いったい犯人は誰なんだ?というミステリアスな展開にドキドキするし、ふつうの人達がふつうじゃなくなる瞬間の空気にも納得する。

    これはお勧めでしょう。本も演技も完璧です。素晴らしい劇団です。


    2

    2008/12/13 23:23

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  • はい。この劇団、前作と打って変わってミステリアスな本でした。前作はファンタジーめていてそう、だったからこれだけ香りの違う脚本にチェンジするという事は、次回作はどーなるの?え?どーするの?みたいな期待感が沸々と沸いてくる訳よね。才能を感じましたね。素晴らしいです。

    はい、東野の得意とする分野。そう・・・東野の作品でこんな展開の作品、あったね、そういえば。。

    ん。次回も楽しみ!観たいですね。

    2008/12/14 11:23

    おぉ、感激のフルマーク!
    素晴らしい作品だったようですね・・。


    相変わらず詳細なレビューも素晴らしい!
    何と、東野さんばりのミステリアスな設定、展開ではないですか・・。
    レビューを読んでいるだけで、何ともワクワクしてきます。


    この劇団、毎回評価が高いですね・・。
    主宰もかなりこだわりを持った個性的な才人のようですし、ずっと気になっている劇団です・・。


    次回は是非観てみたいな・・。
    みささまのレビューを読んで、思わずそう思いました。

    2008/12/14 00:13

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